去年の日焼け止めが残っていると、「使っても大丈夫かな?」と迷いますよね。「もったいないから捨てたくない」と思う一方で、「肌トラブルが起こったらどうしよう」と使う勇気も出ないのではないでしょうか。はたして去年の日焼け止めを使うのはアリ?ナシ?劣化した日焼け止めのみきわめ方や正しい保管方法、そして捨てずに使い切る方法も伝授します!

去年の日焼け止めは今年も使えるの?日焼け止めの使用期限について解説!

夏には毎日欠かさずに塗っていた日焼け止めなのに、涼しくなると塗るのを忘れがちになりますよね。

そのまま放置してしまって、気がつけば去年の日焼け止めが残っていた……という話は珍しくないかもしれません。

せっかく日焼け止めがあるなら使いたい、と思う気持ちはわかりますが、その前に日焼け止めがどの程度保存できるものなのかを考えてみましょう。

日焼け止めは開封したら使い切るのが原則

日焼け止めはいったん開封してしまうと、長くても1年程度しか保存できません

そのため、去年開封した日焼け止めを今年も使う……というのは、できれば避けたいものです。

「この日焼け止め高かったのに」とガッカリしてしまうかもしれませんが、開封後は時間が経つにしたがって品質が低下していってしまうんですよ。

編集部コメント
日焼け止めは紫外線が強い夏しか使わない、という人も少なくないようですが、紫外線は冬の寒い日や雲が厚い雨の日も地上に降り注いでいます。 紫外線対策は夏だけではなく、1年中しっかりと対策することが大切です。 とくに顔は毎日塗っていても、デコルテや腕、脚、背中などは忘れがちなところ。うっかりシミを作らないためにも、全身紫外線対策をし、2~3時間おきに塗りなおす習慣をつけるのがおすすめです。

日焼け止めの使用期限はほとんど記載されていない

日焼け止めは使用期限が表示されていないものがほとんどです。

「いつまで使ってもいいのかな?」「買ったまま忘れて使っていなかった」という人もいるかもしれませんが、未開封であれば、製造から3年は品質を保てると考えていいでしょう。

なぜなら、日焼け止めなどの化粧品の使用期限は、薬機法(旧薬事法)によって、「適切な保存条件の下で製造後3年を超えて性状及び品質が安定であることが確認されている医薬品において法的な表示義務はない」と規定されているからです。

 

ここで大切なのは「製造後3年」というところです。「購入後3年」ではないので注意しましょう。購入時点で店舗で1年以上陳列されている可能性も否定しきれません。

そのため、具体的に日焼け止めをいつまで使えるかは、判断が難しいところです。

安全のためにも、購入した日焼け止めはなるべく早く使い切るようにしましょう。

アルミ缶の日焼け止めスプレーは劣化しにくい

一般的に化粧品は開封後1年以内に使い切る、というのが基本ですが、アルミ缶に入っているスプレータイプの日焼け止めは、3年ほどは品質を保持できると考えられています。

これは、アルミ容器に入っている日焼け止めは空気に触れることがなく、酸化したり雑菌が繁殖したりといった危険性が少ないためです。

もし今年中に使い切る自信がない、という場合は、スプレータイプの日焼け止めを購入するのもいいですね。

編集部コメント
スプレータイプと似た日焼け止めに、ミストタイプがあります。 こちらはアルミ缶のスプレーと違って空気に触れやすいため、ほかの日焼け止めと同様、開封後の使用期限は1年程度です。

防腐剤無添加の日焼け止めは使用期限に注意!

最近、日本でもオーガニック化粧品をよく目にするようになりましたが、日焼け止めもオーガニック製品を愛用している人も少なくないのではないでしょうか。

オーガニック化粧品は、化学肥料や農薬を使っていないオーガニック原料を使用して製造されています。

そのため、防腐剤が配合されていないことも多く、使用期限は一般的な日焼け止めより短い可能性があります。

オーガニックの日焼け止めを購入したら、製造年月日もしくは使用期限が記載されていないかかならず確認するようにしましょう。

編集部コメント
日本では何をもってオーガニックコスメと呼ぶかは厳密には定義されていません。 そのため、1%でもオーガニック原料が配合されていれば、オーガニックコスメと呼ぶことができてしまいます。 「オーガニックだからかならず使用期限が短い」「オーガニックだから肌にやさしい」ということはありません。

去年の日焼け止めを使うと肌荒れの原因に!?使用期限が過ぎた日焼け止めの注意点とは

思いがけないところから出てきた去年の日焼け止め……。

もったいないから使っちゃえ!」と使ってみたら、あとで肌荒れしてしまった、ということも珍しくありません。

なぜ古くなった日焼け止めは肌荒れの原因になってしまうのでしょうか?

また、日焼け止め効果は低くなってしまうの?

ここでは、去年の日焼け止めを使う前に知っておきたい注意点を紹介していきます。

劣化した日焼け止めは雑菌の温床

なぜ去年の日焼け止めを使ってはいけないのでしょうか?

それは品質が低下している可能性が高いからです。

日焼け止めはいったん開封してしまうと、出口から空気が入って徐々に酸素に触れることで、酸化(=劣化)していきます。

酸化が進むと雑菌が繁殖しやすくなってしまうので、去年使い切れなかった日焼け止めは雑菌の温床になっている可能性が高くなってしまうのです。

紫外線対策をしようと日焼け止めを塗ったつもりが、肌荒れのもとになる雑菌を肌に塗っているなんてビックリですよね。

一見問題がないように見えても、去年の日焼け止めは使わないほうが安心です。

日焼け止め効果は落ちる?

日焼け止めは開封後時間が経つと日焼け止め効果はどうなるのでしょうか?

答えは、「日焼け止め効果は変わらない」です。

日焼け止め効果を現す「SPF」や「PA」の値は、時間が経ったからといって低くなるわけではありません

ただし、これは品質が正常に保たれていれば、の話です。

日焼け止めの多くには「紫外線吸収剤」が配合されており、紫外線をほかの熱エネルギーなどに変えることで紫外線ダメージを防ぎます。劣化した日焼け止めは、紫外線吸収剤の成分も劣化している可能性もあるため、期待したような日焼け止め効果が得られない可能性もあります。

古い日焼け止めで肌に異変を感じたらすぐに洗い流す

もし去年の日焼け止めを塗っても、肌に刺激や赤み、かゆみなどを感じてしまうことがあります。

このような症状が現れたら肌トラブルのサイン。すぐに洗い流して、冷水で冷やしましょう

可能であれば、皮膚科を受診しておくと安心です。

また、日焼け止めのメーカーでは相談窓口を設けているところもたくさんあります。すぐに皮膚科に行けない、という場合は、電話で相談してみてもいいでしょう。

日焼け止めはどうやって保管するのがいいの?日焼け止めの正しい保管方法を解説

日焼け止めの品質を保持するには、正しい保管をすることが大切です。

ここでは、開封前と開封後、それぞれの正しい保管方法を紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。

また、日焼け止めは冷蔵庫で保管している、という人もいますが、はたしてこれはOK?NG?意外と知られていない日焼け止めの保管方法の落とし穴も紹介します!

開封前の日焼け止めの保管方法

開封前の日焼け止めは、直射日光があたらない、風通しの良いところで保管しましょう。

湿気があるところは雑菌が繁殖しやすいので、高温多湿になるところはとくに注意が必要です。

開封後の日焼け止めの保管方法

開封後は、容器の口元をきれいにふき取り、キャップをきちんと閉めて保管します。容器から出て酸素に触れた日焼け止めは劣化しやすいので、このひと手間をきちんとすることが長持ちさせるコツです。

あとは開封前と同じように、湿気と直射日光を避けて、冷暗所で保管します。

「冷蔵庫で保管」はOK?NG?

冷蔵庫は直射日光もあたらないし、湿気が少ないから日焼け止めを保管するのにぴったり……と思いませんか?

でも……実は冷蔵庫で保管するのはNGなんです!

冷蔵庫は化粧品を保管するには温度が低すぎます。

冷えすぎてしまうと分離して品質が低下してしまうことがあるので、日焼け止めを冷蔵庫で保管するのは避けたほうがいいでしょう。

【去年の日焼け止めが使えるかどうかの見分け方】肌に異変を感じなくても使うのをやめるべき場合はいつ?

できれば使いたいですよね。

ここでは、古くなってしまった日焼け止めの異変を見つけるチェックポイントを紹介します。

「これ、まだ使えるかな?」と思ったら、まずはこのチェックポイントを見てみてくださいね。

チェックポイントは「色」「臭い」「分離」

日焼け止めの劣化のサインは「色」「臭い」「分離」です。

古くなった日焼け止めを見つけたら、まずは小皿や手の甲などに出して、テクスチャーを観察してみましょう。

テクスチャーがドロドロになっていたり、異臭がしたり、分離したりしていたら、使うのはやめたほうがいいでしょう。劣化している可能性が高いです。

また、このような異変がなかったとしても、劣化している可能性は残ります。どうしても使いたい場合は、いきなり顔に塗るのではなく、まずは少量を腕などに出して1日観察してから判断するのがおすすめです。

劣化した日焼け止めは思い切って処分を

古くなって劣化してしまった日焼け止めは、思い切って処分して新しいものを購入しましょう。

処分するときは、中身を新聞紙やティッシュなどに出してしみこませると、燃えるごみとして処分できます。

容器はたいていプラスチック製なので、燃えるごみとして出せません。自治体によって処分方法が異なるので、各自治体のルールに従って処分してください。

スプレー缶の日焼け止めはガス抜きを忘れずに

スプレータイプの日焼け止めは、アルミ缶に入っていることが多いです。

このような場合、まずは容器に残っている日焼け止めをしっかりと出し切ります。

次に、ガスを抜くために容器に小さな穴を開けます。

スプレーの音がなくなるまでガスを出し切ったら、自治体のルールに従って処分します。

去年の日焼け止めの残りの使い道とは?意外に役立つ去年の日焼け止めの活用方法を紹介!

日焼け止めには水と油をなじませる界面活性剤が配合されているので、さまざまな場面で活用することができます。

去年の日焼け止めは使いたくないけど捨てるのももったいない」というときは、こんな活用法もありますよ!

ハサミを磨いて切れ味が復活!

日常生活になくてはならないハサミですが、いつの間にか油汚れや粘着テープなどがついて、切れ味が落ちてしまった、ということはありませんか?

そんなときはハサミを日焼け止めで磨いてみましょう!

やり方は簡単。

ハサミの刃の部分に日焼け止めを塗って、ハサミを数回開閉するだけです。

最後にティッシュで日焼け止めをきれいにふき取ったらできあがり。きっと切れ味が良くなったのを実感できますよ!

落ちにくい油性マジックを落とす

落ちにくい油性マジックは除光液で落とす方法が一般的ですが、除光液を切らしていたり、除光液で肌荒れしたりしてしまう場合は、日焼け止めで落としてみましょう!

マジックがついたところに日焼け止めを塗って、指先でなじませたらティッシュでふき取ると、汚れが落ちているのが見えるはず。

1回ではきれいに落ちなかった場合でも、何度か繰り返すと次第に薄くなっていきますよ。

シールやステッカーはがしに

シールやステッカーのネバネバは頑固ですよね。

そんなときは、シールの上から日焼け止めをたっぷりと塗るとはがれやすくなりますよ。

ポイントは、あらかじめドライヤーでシールを温めておくことと、日焼け止めを塗った上からラップやティッシュをかけること。

しばらく放置してシールと日焼け止めがなじんだら、あとはタオルでふき取ればOKです。

シルバーのアクセサリーをピカピカに!

お気に入りのシルバーのアクセサリーの黒ずみが気になってきたら、ここでも日焼け止めが活躍します。

コットンに日焼け止めを浸して、やさしくツヤを出すように磨いてみましょう。

最後に乾拭きで磨き上げたら、新品のようにピカピカになっているはず。

ただし、細かな細工があるものや宝石がついたものは、すき間に日焼け止めが残ってしまうのでおすすめできません。

靴の汚れを落とす

日焼け止めは靴クリームの代用としても使えます。

普段履きのパンプスなどの汚れが気になったら、日焼け止めをクロスにつけて磨いてください

最後に乾拭きをすれば、まるで靴クリームで磨いたかのような仕上がりになりますよ!

吸盤の粘着力を復活させる

洗面所のタオル掛けなどの吸盤って、いつの間にか粘着力がなくなっていませんか?

貼りなおしてもまたいつの間にか落ちていたりして、地味にストレスになりますよね。

このような場合、吸盤が汚れていることが考えられます。

吸盤に日焼け止めクリームを塗って、最後にティッシュで拭き取ってみましょう。きっと粘着力が復活していますよ!

去年の日焼け止めの使用はなるべく避ける!肌トラブルの原因を避けて健やかな肌をキープしましょう

去年の日焼け止めはなるべく使わないのが無難です。

開封済みの日焼け止めは1年程度が使用期限といわれていますが、保管方法も品質に大きく影響します。うっかり窓際に放置していたり、洗面所の下に置きっぱなしになっていませんか?

日焼け止めに高温・多湿・直射日光は禁物。劣化した日焼け止めは肌荒れの原因となることがあるので、古くなった日焼け止めは思い切って処分するか、お掃除などに活用するとよいでしょう。

今年開封する日焼け止めは、ぜひ今年中に使い切ってくださいね。

 

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